学期末に持ち帰った絵の具セットを開けたら、筆の穂先が絵の具で固まって広がっていた。原因は、穂先だけを水に当てて、根元に絵の具が残ったまま乾かしたことです。絵の具セットの筆の洗い方は、ぬるま湯を流しながら根元を指でもみ、水気を取って寝かせて乾かす、これで足ります。石けんは要らず、固まった筆もぬるま湯につければたいてい戻ります。メーカーのサクラクレパスと画材店の説明をもとに、洗う順番、乾かし方、固まった筆の戻し方、パレットと筆洗バケツの洗い方、学校と家の分担まで書きました。
筆が固まる原因は根元に残った絵の具
洗ったつもりなのに筆が固まるのは、根元が原因です。穂先は水で色が落ちても、金具のすぐ上の根元には絵の具がたまったまま残り、そこが乾いて固まります。サクラクレパスの説明でも、根元に汚れがたまると筆が固くなるので、根元をよく洗うように書かれています。
学校の絵の具セットの筆は、ナイロンの毛が多いです。根元が固まると穂先が開いて、細い線が引けなくなります。ホルベインの説明でも、口金の部分に絵の具が固まると穂先がまとまらなくなり、毛が切れる原因になる、とあります。
水彩絵の具は、乾く前なら水だけで落ちます。時間がたつほど落ちにくくなるので、使ったその日に洗えば、洗う時間は1分で済みます。学校で洗う時間がなかった日は、家に帰ってすぐ、かばんから筆だけ先に出してください。
洗う順番は拭く、もむ、水気を取る、整えるの4つ
絵の具セットの筆の洗い方は、4つの順番で決まっています。ティッシュで絵の具を拭き取り、ぬるま湯を流しながら根元を指でもみ、布で水気を取り、穂先を整える、この順番です。サクラクレパスが水性の絵の具筆の洗い方として案内している手順と同じです。
2. 水か、手で触って熱くない程度のぬるま湯を細く流し、金具のすぐ上の根元を親指と人さし指でつまんで、根元から穂先へ向けてもみ出す。流れる水に色が付かなくなるまで続ける
3. 筆を振って水を切り、乾いた布かティッシュで穂をはさんで水気を取る
4. 指で穂先を細くまとめて、買ったときの形に戻す
もむ場所は穂先ではなく根元です。穂先をゴシゴシこすると毛が割れて、線が引けなくなります。筆洗バケツの底に押さえつけるのも同じで、サクラクレパスは水の中でゆらして洗うように案内しています。
お湯の温度は、40度以下が目安です。熱いお湯は根元の接着剤を溶かし、毛が抜ける原因になります。プラスチックの筆洗バケツやパレットも熱湯で変形するので、絵の具セットは全部ぬるま湯までにしてください。
石けんは、基本的に要りません。水彩絵の具は水で落ちるので、サクラクレパスもホルベインも、水性の筆に石けんは要らないと説明しています。赤や青が穂に残るときだけ、台所用の中性洗剤を水で薄めて根元をもみ、すぐにすすぎます。動物の毛の筆は、毛が傷むので水だけにしてください。
乾かすときは寝かせて、キャップはしない
洗い終わったあとの向きで、筆の持ちが変わります。穂先を上にして立てず、机に横に寝かせるか、穂先を下にして吊るして自然に乾かします。穂先を上にしてコップに立てると、水が根元に下がって接着剤が緩み、木の軸なら割れることもあります。
場所は日陰で、風の通るところにします。直射日光とドライヤーは毛が傷むので使いません。急ぐときは、布で水気をよく取ってから扇風機の風に当てると、傷めずに乾かせます。
買ったときに付いていた筆のキャップは、洗ったあとには使いません。サクラクレパスも東洋教材も、ぬれた穂にキャップをするとカビや折れの原因になるので使わないように、と説明しています。乾いた筆は、穂先を上にして筆筒に入れるか、絵の具セットの筆入れに、穂が何にも当たらないように戻します。
カチカチに固まった筆はぬるま湯に10分つけてからもむ
持ち帰った筆がカチカチに固まっていても、水彩絵の具なら戻せます。ぬるま湯に穂だけを10分ほどつけて柔らかくし、根元を指でもんで色を出し切ってから、いつもの順番で洗います。サクラクレパスも、固まった筆はぬるま湯にしばらくつけると柔らかくなる、と案内しています。
一度で戻らないときは、つける時間を30分、1時間と延ばして、もむのを2〜3回繰り返します。それでも根元が固いままなら、一晩つけてから試します。熱湯で急がせないでください。毛が縮み、接着剤まで溶けます。
| 筆の状態 | やり方 | 戻る目安 |
|---|---|---|
| 穂先だけ少し硬い | ぬるま湯に10分つけて、根元をもむ | ほぼ戻る |
| 穂全体が固い | 30分〜1時間つけて、もむのを2〜3回繰り返す | 戻ることが多い。穂先の割れは残ることがある |
| 根元まで固まって曲がっている | 一晩つけてからもむ。戻らなければ買い替え | 戻らないことがある |
| アクリル絵の具で固まった | 乾くと水では溶けない。画材店の筆用クリーナーにつけ置きする | 戻らないこともある |
買い替えの目安は3つです。穂先が2つに割れたまま戻らない、穂が根元から抜けかけている、穂先が縮れて細い線が引けない。この3つのどれかが出たら、その筆だけ替えます。学校の水彩なら、丸筆の大と小の2本がそろっていれば授業は困りません。
パレットと筆洗バケツは中性洗剤と歯ブラシ、消しゴムで落とす
筆だけ洗っても、パレットとバケツが汚れたままだと、次に筆を入れたときに色が付きます。ぬるま湯に中性洗剤を1〜3プッシュ入れてスポンジで洗い、仕切りの角は古い歯ブラシでこすり、残った着色汚れは乾かしてから消しゴムでこすります。ESSEオンラインで掃除の専門家が案内しているやり方で、家にある物だけで済みます。
順番は、まず水で全体をすすいで、固まった絵の具をふやかします。次にスポンジと歯ブラシでこすり、最後に乾かしてから消しゴムを当てます。消しゴムで強くこするとプラスチックに傷が付き、そこに次の汚れが入るので、軽く動かす程度にしてください。
やってはいけないのは、筆でパレットを洗うことです。穂先が傷んで、筆のほうが先にだめになります。洗ったあとは、パレットもバケツも逆さにして乾かし、ぬれたままバッグに戻さないようにします。
バケツの水は、水彩絵の具の少量なら流しに捨てて構いませんが、パレットに残った固まりはティッシュで取ってごみに出してください。東洋教材のガイドでも、絵の具をまとめて排水口に流さないように案内されています。絵の具のふたの周りが固まって開かないときは、ぬるま湯につけてふやかしてから拭くと開きます。
学校で洗わない決まりなら、家では週末にまとめて洗う
学校によっては、絵の具セットを洗わずに持ち帰らせる決まりがあります。学校で洗えないときは、筆だけはその日のうちに洗い、パレットとバケツは週末に子どもと一緒に洗う、この分け方が現実的です。東洋教材のガイドでも、筆は使ったらすぐ、パレットは時間のある週末に、という分担が案内されています。
筆を先にするのは、乾くと固まって戻す手間が増えるからです。パレットとバケツは、固まっても消しゴムと歯ブラシで落とせるので、後回しにしても困りません。洗う場所は洗面台か風呂場にして、新聞紙を敷き、汚れてもよい服にしておくと後始末が楽です。
洗面台を汚したくないときは、サクラクレパスが案内しているペットボトルの筆洗いが使えます。2リットルのペットボトルを飲み口から半分の位置で切り、切り口にビニールテープを巻いて、上半分にひもを通して蛇口に吊るします。その中で水を流しながら筆を洗えば、水がはねて洗面台や床を汚す心配がありません。
子どもに任せるなら、根元をもむところだけ一緒にやってください。穂先だけ水に当てて終わりにするのが、一番多い失敗です。1年生でも、金具のすぐ上を指でつまんで色が出なくなるまでもむ、と伝えれば一人でできます。
やることは根元をもんで寝かせて乾かすだけ
絵の具セットの筆の洗い方は、ぬるま湯を流しながら根元を指でもみ、布で水気を取って穂先を整え、寝かせて乾かす、これで足ります。洗うのは穂先ではなく根元、乾かすのは立てずに寝かせて、キャップと熱湯は使わない、この3つを守れば穂先が開かずに長く使えます。
固まっていたら、ぬるま湯に10分つけてからもみます。パレットとバケツは中性洗剤と歯ブラシ、消しゴムで、週末にまとめて洗えば十分です。学校で洗わない決まりでも、筆だけはその日のうちに洗ってください。
まず、持ち帰った筆の金具のすぐ上を指でつまんで、絵の具が残っていないか確かめてください。指に色が付いたら、そこが洗う場所です。色が出なくなるまでもんで、机の端に寝かせておけば、明日の朝には次の授業で使える筆に戻っています。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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