知育玩具を買ってみたのに、子どもは箱のほうで遊んでいる。よくあることで、原因は玩具そのものより、選び方と与え方にあります。知育玩具のデメリットは、遊ばない、増えて片づかない、値段が高い、対象年齢が合わない、この4つに集まります。どれも、買う前と与えるときの決め方で避けられるものです。保育会社やおもちゃレンタル会社のコラムをもとに、4つのデメリットがなぜ起きるのか、どう避けるのか、迷ったときに何から買うのかを書きました。
一番多いデメリットは、買ったのに遊ばないこと
知育玩具で最初に起きる困りごとは、子どもが手に取らないことです。親が遊ばせたい物を選ぶと、子どもの興味とずれて遊ばれないまま棚に残ります。おもちゃレンタル会社のコラムでも、デメリットの1番目に、買ったのに遊んでもらえない可能性が挙げられています。
遊ばない理由は、たいてい3つのどれかです。デザインや大きさが子どもの好みに合わない、対象年齢が合っていない、最初から親が遊び方を教えてしまって子どもが自分で試す前に飽きる。NTTドコモのコラムでも、はじめから遊び方を教えず、基本は見守るように書かれています。
避け方は、子どもがふだん何で遊んでいるかを先に見ることです。車を並べる子には形をそろえる積み木、絵を描く子にはお絵描きボード、というように、今の遊びに近い物を選ぶと手に取りやすくなります。買ったら最初の数回だけ一緒に遊び、そのあとは口を出さずに置いておいてください。
1週間たっても手に取らないときは、無理に勧めず、いったんしまいます。1〜2か月あけて出し直すと、そのときの発達に合って遊び始めることがあります。焦る必要はない、と保育会社のコラムにも書かれています。
対象年齢を外すと効果が出ず、誤飲の心配も増える
知育玩具には0〜6歳の範囲で対象年齢が付いています。対象年齢より上の物は仕組みが分からず遊べず、下の物は物足りなくてすぐ飽きます。おもちゃレンタル会社もパソナフォスターも、対象年齢を選び方で一番大事な条件に挙げています。
| 年齢 | 育つ力 | 向く物 |
|---|---|---|
| 0〜1歳 | 見る、聞く、触る感覚 | ベッドメリー、握れる積み木、音の出る物 |
| 2〜3歳 | 指先の細かい動き、順序や形の理解 | パズル、粘土、お絵描きボード、おままごと |
| 4〜6歳 | 文字や数字への興味、勝ち負けの理解 | 文字パズル、ボードゲーム、カードゲーム、ブロック |
年齢はあくまで目安で、発達には個人差があります。3歳向けと書いてあっても、2歳半で遊べる子もいれば、4歳で初めて興味を持つ子もいます。箱の表示と、今の子どもができることの両方を見て決めてください。
年齢ごとに買い続けると増えて、しまう場所と処分に困る
対象年齢があるということは、子どもが育つたびに買い替えが要るということです。1〜2年ごとに買い足していくと、使わなくなった物が家にたまり、しまう場所と手放し方に困ります。おもちゃレンタル会社のコラムでも、デメリットの2番目に、要らなくなった知育玩具の処分が挙げられています。
避け方の1つ目は、長く遊べる物を選ぶことです。ブロックや積み木は、0歳の握る遊びから就学前の作品作りまで、遊び方を変えながら5〜6年使えます。NTTドコモのコラムでも、いろいろな遊び方ができる物を選ぶと長く遊べる、と案内されています。部品の色や数が少ないと発想が広がらず飽きやすいので、積み木とブロックは多めにそろえます。
2つ目は、1つ増やしたら1つ手放す、と決めておくことです。子どもと一緒に、もう遊ばない物を選んで、フリマアプリや地域のリサイクル、園や児童館への寄付に回します。捨てるのではなく次の子に渡すと決めておくと、子どもも手放しやすくなります。
3つ目は、買わずに借りることです。おもちゃのサブスクは、1〜2か月ごとに4〜6個が届いて交換されるので、家に物がたまりません。遊ぶかどうか分からない物は、まず借りて試し、気に入った物だけ買う、という順番にすると失敗が減ります。
値段が高い割に、効果は約束されていない
知育玩具は、同じ大きさの普通のおもちゃより値段が高い物が多いです。1つで1万円を超える物も珍しくなく、それだけ払っても、賢くなるという結果が約束されているわけではありません。おもちゃレンタル会社のコラムでも、高い価格で買うのをあきらめる家庭がある、と書かれています。
効果として挙げられているのは、集中力、考える力、想像力、手先の器用さ、物の位置や形をつかむ力です。どれも遊びの中で育つ力で、知育玩具でなくても、積み木や折り紙、外遊びでも育ちます。知育玩具は、その力を育てやすいように作られている、というだけで、与えれば必ず伸びる物ではありません。
高い物を1つ買う前に、家にある物で同じ遊びができないかを考えると、出費を抑えられます。形合わせなら空き箱とふた、数の遊びならおはじき、文字なら手書きのカード、というように代わりになる物があります。それでも子どもが夢中になる遊びが見つかったら、そこで初めて専用の知育玩具を1つ買います。
遊びが勉強になると、子どもは知育玩具から離れる
上の4つに加えて、与え方で起きるデメリットがあります。親が効果を急いで「やりなさい」と勧めたり、答えを教えたりすると、遊びが勉強に変わり、子どもは手に取らなくなります。おもちゃレンタル会社のコラムでも、与えるだけでは効果が薄く、親の関わり方が成否を分ける、と書かれています。
関わり方の決まりは3つです。最初は一緒に遊んで楽しみ、分からないときは答えではなくヒントを出し、あとは口を出さずに見守る。決められた遊び方と違う使い方をしていても、それはその子の発想なので止めないでください。お受験塾のコラムでも、決められたルールに従わない遊び方も大事にするように、と書かれています。
ほかの子と比べないことも大事です。「あの子はもうできる」という言い方は、子どもの自信を下げます。ほめるときは「すごいね」だけでなく、「自分で考えたんだね」と、やった中身を言葉にしてほめると、次もやりたい気持ちが続きます。
英語や文字の玩具で、勉強の面だけを重く見ると失敗しやすい、ともレンタル会社のコラムにあります。子どもが選ぶのはたいてい「楽しい物」で、「役に立つ物」ではありません。楽しい物の中に育つ力が入っている、という順番で選んでください。
迷ったら1つだけ、長く遊べる物から始める
知育玩具のデメリットは、遊ばない、増える、高い、年齢が合わない、この4つで、どれも親の与え方しだいで大きくも小さくもなります。子どもの今の遊びに近い物を、対象年齢の範囲で、1つだけ選んで、教えずに一緒に遊ぶ、この決め方なら4つ全部を避けられます。
2. 候補の中で、対象年齢が今の年齢に合っていて、遊び方を変えながら2〜3年使える物を1つ選ぶ
3. 買ったら最初の数回だけ一緒に遊び、そのあとは口を出さない。1週間遊ばなければしまって、1〜2か月後に出し直す
買うかどうか迷う物は、借りて試すのが確実です。おもちゃのサブスクは、2026年9月時点で月額3,000円台のところが多く、1〜2か月ごとに4〜6個が届いて交換されます。遊ぶかどうか分からない物に1万円を出す前に、借りて2か月見てから決めても遅くありません。
まず、家にある知育玩具を全部出して、この1か月で子どもが手に取った物だけを残してみてください。残った物が、その子が今遊びたい物です。次に買うのは、その物に近くて、もう少し上の年齢まで使える物を1つだけ。増やす前に、今遊んでいる物を見るところから始めます。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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